馬渡新平さんの作品はこちらからご覧いただけます。

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2017.12.2

馬渡新平展が始まりました。


北海道の余市町で作陶されている馬渡さん。
丸や筒型の鉢やリム皿、毎日の飯碗やマグカップ、
持ち手のついたスープカップやお茶やお酒の器も並びます。


馬渡さんは野幌粘土(のっぽろねんど)という、レンガをつくる土を使って器を作り続けています。
ニセコの湖で採った粘土を化粧土にし、植物の灰釉をかけて焼くことで、
貫入と呼ばれるヒビのような模様が入ります。

しっかりとヒビのように入った表情から、馬渡さんがヒビ粉引と名付けました。

やわらかな黄色と、白。
植物100%の灰釉を使うことで、黄色がかった色がつくられます。
灰釉は薄めて使われることが多く、少し薄めることで、白色の器に。

自然が生み出す色は素朴であたたかく、料理がとてもよく映えます
余市で育つリンゴや梨の木、いろんな種類の木の灰から、ご自身で精製を行い、
釉薬として使っています。

余市で育つ木の灰を使いだしてから、風合いも変化があったそうです。
釉薬のかかり方が同じようでも、でてくる表情はひとつひとつ違い、とても豊かです。
自然が持つ力や個性が作品のなかにふと姿を見せます。



丸鉢やリム皿、ふちが立ちあがった平皿はサイズ違いで。
スープカップやカレー皿は、馬渡さんのお嬢さん、4歳のちーちゃんが使う小さなサイズもあります。


写真は馬渡さんとちーちゃんのカレー。

馬渡さんは丸鉢を使うことが多く、ちーちゃんは小さいカレー皿で。
形の違う器で楽しみます。


高さのある筒鉢は菓子鉢として使ったり、果物にも。
花器としても高さをつくって飾ることができます。
馬渡さんはお正月にきなこやあんこのお餅を入れたいなと考えているそう。

酒器と合わせても。高さがあり、存在感があります。
漆との相性もとてもよい馬渡さんの器。
筒鉢にお餅を、長皿や平皿はプレートのようにおせちを並べて、漆の器でお雑煮。
いろいろ組み合わせて並べていると、お正月や年末のお料理がたくさん浮かんできます。


お酒やお茶のときにも重宝する片口や汲み出しも並びました。
形がさまざまで、並んでいるととてもにぎやか。
1つぐいのみや汲み出しに合わせると、しっくりと落ち着いた時間が流れます。

持ち手がしっかりと持ちやすいマグカップ。写真左がヒビ粉引き、右が刷毛目です。
丈夫で使いやすく、お茶やコーヒーに毎日使うことで風合いが変化し、器が育っていくようです。


イタリア料理屋さんに頼まれて作ったというデミタスカップ&ソーサ―。(写真は馬渡さんより)
愛らしい小さな形の中に、ヒビ粉引きの深い色彩を持っています。


ひとつひとつ、ヒビや刷毛目の表れかたは多彩で、見比べるとそれぞれが持つ印象は違います。
自然を背景にもつ、おだやかさと素朴さ。
料理を盛り付けたとき、飲み物を注いだとき、ふっとその表情が引き締まるように感じます。
時に堂々と、時に寄り添うように、あらゆるものを受け入れる器。

馬渡さんのまっすぐな視点、作るものや家族への愛情、大きな自然のなかで暮らすこと、
作品を形づくるものが、人と自然と暮らしの中にあることを、あらためて感じさせてくれるようです。

作品展は13日(水)まで。
ぜひ手にとってご覧ください

馬渡新平さんの作品はこちらからご覧いただけます。

12月 03, 2017 by kohoro futako