中田光さんの急須、お茶の道具 - 10/18(金)まで常設の作品をご紹介します -

朝と夜は気温が冷え込み、秋の空気を身体で感じます。
気温がぐっと下がると、より美味しいと感じる温かいお茶。
食後に、おやつに、おもてなしに、お茶を飲みながら会話が弾みます。



今週はお茶のひとときを楽しんでいただけるように
茶筒や急須、鉄瓶などの道具、宮﨑茶房やごとう製茶のお茶をたくさんご紹介しています。




淀屋橋では初めてのご紹介となる中田光さん。群馬県で作陶をされています。
急須などの注器に強い思い入れを持ち、現在は注器を中心に制作する中田さん。
湯切れや茶漉しの作り、蓋の合わせなど、お茶の道具として細やかな心配りがあり、形や表情、1つ1つに込められた愛情が伝わってきます。





中田さんの急須を手に持ったときの心地よさと楽しさ。
作陶時に大切にされているという、カッチリと決め過ぎない「少し緩め」の雰囲気が、使い手の心も和らげてくれるのだろうと思います。

形や絵付、サイズ、表情はすべて違います。
1つ1つ手に取り、よく使うサイズや場面、何を淹れるか、どの器と組み合わせるか、ゆっくりと考えながら楽しくお選びください。




岩手県の盛岡市で100年以上歴史のある
南部鉄器の老舗工房「釜定」から、鉄瓶も届きました。
昔から受け継がれる技法で、型作りから仕上げまで、たくさんの工程を経てつくられています。
仕上げに漆を焼き付けた表面は渋く深い黒色。
使い続けることで光沢が増し、鉄肌の味わいも変化します。
時間をかけて、ご自身の道具として育ててゆく楽しみがあります。


鉄瓶で沸かしたお湯はまろやかで、自然に鉄分も補えます。
昔から使われ続ける鉄の台所道具には、使い勝手だけでなく、人の体にも良いことがありました。
鉄瓶のお湯でお茶を淹れると、甘みの引き出された味わいのように感じます。





常設の展示として、お茶まわりの道具を中心に、
鉄瓶、茶筒、急須や湯呑、お盆などをご紹介している1週間。
八木橋昇さんやスエトシヒロさんのポットも並び、にぎやかにご紹介しています。
暮らしの中でお茶を飲むひとときを想像し、どうぞ楽しみながらご覧ください。