5月に入り、木々が瑞々しく感じられる新緑の季節。
お天気に恵まれ、暖かな日差しが気持ちの良い日に、
大分県で作陶されている松原竜馬さん、角田淳さんご夫婦の2人展が始まりました。
器のほか、燭台やランプシェードなど、豊富に作品が並んだ店内は、エネルギーに満ちた空間になりました。
今回届いた作品の中からいくつかご紹介します。
まずは松原竜馬さん。
模様そのものが自ら動き出したようなスリップウェアの作品。
スリップウェアとは、半乾きの状態の化粧度を、流したり引っ掻いたりして、
手作業で描き出す装飾技法です。
歴史のある方法で、主にイギリスの作品が広く知られています。
躍動感を感じる模様は、個性的でありながら暮らしに自然に溶け込みます。
古い道具の様な味わいのある耐熱皿。
今年の新作です。
キッシュやケーキ、プリンにも合いそうです。
オーブンから出してそのまま食卓へ。おもてなしの場面でも重宝します。
次は角田淳さん。
大、中、小の3種類、しっかりと高さのあるお碗。
轆轤を引いた手の跡、釉薬のかかり方による表情があり、奥行きのある作品です。
庭の木を薪ストーブで使い、できた灰を釉薬に混ぜて作った器は、少し灰色がかった色を持ちます。
味噌汁にも使いますという自由な形。使い方を次々と発見しそうな器です。
壁掛け、吊り、2種類あるビーズランプ。
名前の由来は、シェードの上の部分をビーズのように繋げて作っているからだそう。
暗くなってから点灯すると、磁器のシェードの内側から光が透けて、
柔らかく温かい雰囲気になります。
アロマクリームの小壺。
中のクリームも角田さんの手作りです。
角田さんのつくるアロマクリームはとても使いやすくて、お願いして作ってもらいました。
バームのような質感で乾燥の気になるところ、髪の毛にもお使いいただけます。
さらっとしているので、これからの季節にも心地よく使えて、
ラベンダーやベルガモットの精油が入っており、とてもいい香りがします。
作風の違うお二人の作品は自然に隣り合い、繊細さや力強さ、実直さを感じます。
お二人の作品を見ていると、作り手から溢れ出たものが純粋に形になっていることに、静かに深く感動します。
会期は残り1週間ほどです。
お二人の作品に触れに、どうぞご来店ください。
「松原竜馬 角田淳 展」
2019 .5 .3 (金) - 5 .13 (月)