「伊藤満展」2022.12.16(金)-26(月)

淀屋橋にて26日(月)まで伊藤満展を開催しています。
今回の作品展では、年末年始にも使いたいもの、あたたかい食事にも使えるものをと届けてくださいました。
前回とはまた違った絵付けの作品も豊富で、お客様には一点一点作品と向き合いながらじっくりと見ていただいています。
色彩豊かな作品が店内を鮮やかに彩ってくれていて、晴れやかな気持ちにさせてくれます。


伊藤さんは色々な事物、感動、感情を頭にストックしたり、肌で触れたり、心で感じたことなどご自身が体験したことの積み重ねから作品へと表現されています。
前回の作品展から、約一年。
この一年で変化や影響を受けたことなどを伺うと、
この一年世界では色々な事が起こり、そんな中でも仕事が続けられる事への感謝と喜びを感じるのと同時に、自由である分、もっとやれる事を、やりたい事を突き詰めたいという思いで制作されてきたそうです。

今回一点ものの作品も多く届けてくださっています。
一目見ると同じ絵付けなのかと思うものも、裏の模様が違ったり毎回こんなところにも!と発見があり見比べて見つけることも楽しみの一つになっています。
その中でも一際衝撃を受けたのが、粉引祥瑞杯。一線一線が美しく、とても細かい。
お客様からも「すごい!」という声が飛び交っています。

ドクロや隈取など遊び心も感じ、そのような作品はどのような経緯で作られたのか伺ってみました。
伊藤さん:「技術向上の為、伝統柄では無いものに挑戦してみようと思い制作致しました。ただ日ごろハードロックを聴いたり、團十郎の襲名があったりと、日々の生活から感じているものが自然と出てきているのだと思います。」

伊藤さんの作品を見ているとその時の時代の流れや思いなども一緒に感じることができるところも魅力の一つだと感じます。

陶画とそのもととなった版画もご紹介しています。
導かれるように惹きつける魅力があります。


「静願と月」
この作品は、どのようなイメージで描かれたのか伺ってみました。
伊藤さん:「コロナ禍で生まれた作品です。世の中が大変な時でも、月は変わる事なく輝き、見上げると「綺麗だなあ」と思う人も変わっていない。という感じです。」

どんなに辛く悲しい出来事があっても、ふと空を見上げた時に明るく夜空を照らしてくれる綺麗な月に勇気をもらうことがあります。
何気ない日常の中に心を動かされるものがあること、変わるものがあっても変わらないものもあることを作品を通して教えていただきました。

小皿やコンポートの作品は、かき落としという技法を用いて作られています。
凹凸があり、見る角度によっても表情に変化が生まれます。

小皿の作品は、裏側も鳥の模様が絵付けされていたりとどこまでも楽しさが詰まっています。


見えない部分にまで細やかに絵付けされている理由を伺ってみました。

伊藤さん:「日本には江戸時代より見えない部分にも手間をかける美学があります。(状況は今とは異なりますが)そこに憧れて、商材にもイメージが湧いたものには手を加えるようにしていきたいと思っています。」

料理を載せる部分やよく見える部分だけでなく、高台や底の絵付けが素敵だからと選ばれる方もいらっしゃいます。
細かいところまで追求したからこそ、見て触れて愛でたくなるような、愛着の沸く作品になるのだと感じます。

こちらは絵付けをされている様子。

写真は、静寂な空気が流れるように佇む絵皿(人物と教会)。
描かれている建物は、イタリアの中部にある都市ペルージャの教会です。
イタリアがお好きな伊藤さんならではの作品ですが、ペルージャには実際に行かれたことがあるのか、またどのような思いで作られたのかも伺ってみました。

伊藤さん:「ペルージャは15年ほど前に1年半ほど滞在していた街です。
その後も2年おきに2ヶ月ほど滞在を続けており、第二の故郷のような場所です。当然絵皿の教会は何度も前を通り過ぎ、自問自答するために教会内にも入りました。人物はキリストやマリアのようなものです。私の好きなイタリアでは街の中心に教会があります。人々が自問自答するとき教会に行き、静寂の中で時には何時間もそこにいます。宗教は違いますが、そんな空間が好きで、自分自身も心が洗われたような気がするのです。教会や神社などに訪れた事のある人は必ずこのような心のなるように思い、絵皿にしてそれを見た時、自分が訪れた教会や神社などを思い出し、少しでも心穏やかになればという思いで制作しました。人物も同様です。」

その地へと思いを馳せる、その場にいなくてもその空間の空気や感じたことなどを思い出させてくれるような作品ですね。

今後について伺ってみました。

伊藤さん:「陶芸は芸ごと、色々な物価が上がっている中、原料が上がったから商材に価格を転換するのではなく、少しでも芸を向上させ、初心を忘れず、ワクワク制作に励みたいと思います。」

お客様からも楽しんで作っていらっしゃるんだろうなという言葉をよく耳にしますが、伊藤さんのワクワクが作品を通しても伝わっているからこそですね。
細やかで細部まで美しい、見ていると心躍る作品の数々をどうぞご覧ください。
会期中オンラインショップでのご紹介も予定しております。
会期は26日(月)まで。
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淀屋橋では12月16日(金)より伊藤満展を開催いたします。
細やかで美しい絵付けや穏やかな表情を見せる伊藤さんの作品。
伊藤さんが見てきたもの、感じてきたものの背景を感じながら見ることも楽しめます。
今回はどんな絵付けに出合えるのでしょうか。
絵付けの作品やコホロで紹介している定番作品もご紹介予定です。
細やかな手仕事をどうぞご覧ください。

伊藤満展
2022.12.16(金)-26(月)
コホロ淀屋橋
20(火)は定休日のためお休みです。