小谷田潤展 2020.4.29(水)-5.10(日)

日めくり茶展をオンラインショップにて開催中です。
「朝茶は福が増す」朝にお茶を飲むといいことがあると伝えられる言葉。
1日を気持ちよく迎えるために、昔からずっと受け継がれている習慣です。



今回の展示では11人が作るお茶にまつわる作品が集まりました。
急須やポット、湯のみ、蓋碗。並べるお盆や茶筒、菓子皿や片口、茶托など、お茶のまわりにはたくさんの器が揃います。

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■ポットや急須を選ぶ

急須やポットは素材や形の違いなど、それぞれに個性があり、淹れる器によってお茶の味が違うと感じる方も多いです。

後手急須やポットは、紅茶のたっぷりしたポットや、中国茶の小さな茶壺など幅広く使われている形。よく淹れる量に合わせて選ぶと、いろんなお茶に使えて重宝します。


  
▲橋爪香代さんのポット、中田光さんの後手

横に持ち手のついた横手急須は、日本茶には昔から馴染み深い形。片手でも持ちやすく、しっかりと注ぎ切っておいしいお茶を淹れやすいと思います。
植物の蔓や金属など別の素材で持ち手を付けることも多い土瓶は、たっぷりサイズ。番茶や野草茶、熱々でたっぷり淹れるお茶にぴったりです。

  
▲横手急須は大和田友香さん、土瓶は中田光さんの作品


■湯呑みの形

口をつけてお茶を飲む湯呑みやカップ。口当たりの良さや持ちやすさ、使うポットとの容量のバランスで選んだり、自分用、家族用、お客さま用と場面で選ぶのも楽しいです。

縁が反った形は口当たりがよく、角や反り、飾りなどで持ちやすいよう作られています。
  
▲小林耶摩人さんの焼き締め、南裕基さんの漆器

筒湯呑は香りを楽しむことができ片手でも持ちやすい形。
そば猪口型の器は湯呑みとして使い勝手がよく、お茶以外にもお料理やお菓子など多目的に使うことができます。
  

▲宮田春花さんの筒湯呑、こいずみみゆきさんのそば猪口(フリーカップ)

焼き締めや漆は、お水やお酒をおいしく感じるという話も。水色がきれいに見える白磁や、やわらかくお茶の味を感じる土の器など、素材で選んで飲み比べるのもおもしろいです。


■持ち手のない茶器
楽しむ方も多くなった中国茶。蓋碗の使い方は簡単で、葉の様子をみながらお茶を淹れられるので美味しくはいります。片口などから小さな杯に何煎も楽しんだり、1人分の器として蓋碗の蓋をずらしてそのまま飲んだり。

  
▲平沢崇義さんの蓋碗と茶杯。長野大輔さんの台皿、小林耶摩人さんの片口と。

宝瓶は、玉露など温度を低くして淹れるお茶に親しまれてきた形。
玉露や手摘みのお茶、葉が広がる様子はとてもきれいです。
最近は、1人用の茶器として、大きいカップに1杯分として使う方も。
少ない人数でも注ぎ切って次のお茶がおいしくいただけます。


▲長野大輔さんの宝瓶。南裕基さんの茶杯と。


■片口やピッチャーはお茶道具

蓋碗とも合わせることの多い片口やピッチャー。
熱湯で淹れているお茶も、一度片口や湯呑みにお湯を移して温度を下げるだけで味がぐっと変わります。
たくさんの器に廻し注ぎするのが大変なときには、一気にピッチャーに注いで、均等な味に。お茶を出すまでに時間のない時にも便利です。もちろん酒器や水差し、花器にも重宝します。


   

▲橋爪香代さんの湯冷ましと、鈴木敬子さんのハチドリ片口


■抹茶の器も届きました

抹茶も家で飲むときには、茶筅と大きな碗で気軽に。
毎回一杯分を碗に篩ってから立てると、なめらかです。
  
▲大和田友香さんの抹茶碗、長野大輔さんの丸碗


■お茶の周りにある道具

小林克久さんからは茶筒が届きました。(完売しております)
中が白木の茶筒は吸湿性があり、茶葉をそのまま入れられます。

  
▲チェリーと黒消のオーバル茶筒。内蓋が付いています。

お茶の時間には甘いお菓子や漬物、合わせるものも楽しみの1つです。
菓子皿や台皿、飾りつけの楽しめる平らなつくりの皿は様々な表情をつくることができます。
  
▲こいずみみゆきさんの四角皿、宮田春花さんの台皿

茶道具を運ぶ盆や並べるトレー。落ち着いた色調のものは、どんな器をのせてもすっとまとめてくれます。
  
▲南裕基さんの丸盆といちばん右は長野大輔さんの陶器の盆。


■おいしいお茶
器が整ったら、たくさんの種類のお茶を淹れて好きな味を見つけてください。体に優しいもの、じんわりと温まるもの、さわやかに香るもの、日本で作られるお茶もどんどん種類が増えています。

今回、橋爪さんに教えてもらった八女のお茶。お茶をつくるのにとても適した環境で作られたお茶で、お茶のおいしさが健やかに体に染み渡ります。
   
▲お茶の千代乃園さんと八女茶くま園さんのお茶

心地よい器で自由に楽しむお茶は、気持ちにも体にも元気をくれるように感じます。
どうぞ好きな器で、自由にゆっくりお茶を淹れるお茶の時間をもってみてください。気持ちが整ってやる気が出たり、不安が和らいだり、体が温まって眠たくなったり。お茶の時間がくれるものがたくさん見つかると思います。



日めくり茶展
2020.4.29(水)-5.10(日)
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