コレクション: 本鍛錬青鋼 包丁

刃に重心があり、切れ味や切った姿が美しい和包丁。
研いで刃を手入れしながら使うことで、手に馴染む暮らしの道具となっていきます。

大阪府堺市にある水野鍛錬所。
創業1872年明治5年(1872年)創業の日本刀や包丁を鍛える工房です。
堺は昔から品質の高い刃物を制作する土地とされ、堺で生産されるものは「堺打刃物」と呼ばれ、料理人からも愛されてきました。

▲工房の様子。たくさんの道具が並びます。

手入れや扱いが難しそうという印象の強い和包丁のことを、丁寧に教えてくれ、使いやすく整った美しい姿の包丁を作り、魅力を伝えて続けている作り手です。

<本鍛錬青鋼の包丁>
地金と刃金を鍛接して作られています。
硬く摩擦に強く、長持ちすると言われる青鋼を使い、持ち手はホウの木で作られています。ホウの木は、水に強く、軽く手に馴染むため、毎日使う包丁によく使われる素材です。
刃と持ち手の接続部分は、しっかりと固定させるため水牛の角を使っています。


<お手入れについて>
スポンジと洗剤で洗い、布巾でしっかり水気を拭き取り、乾燥させてからしまってください。
戸棚の中や、引き出しについている包丁入れにしまう場合は、湿度があるのでしっかり乾燥させてからしまうようにしてください。
保管場所には湿度の低いところが適しています。
頻繁には必要ありませんが、刃を研ぎながら使っていくことで切れ味を保っていきます。
(お店でお預かりして研いでいただくこともできます。詳細はお問合せ下さい)



<包丁の種類>
・台所包丁 18cmと16.5cmの2種類あります。
昔からある三徳包丁には、肉、魚、野菜どれにでも徳があるという由来があるそうですが、台所包丁の強みはまさに三徳。日常使いに万能で使いやすい形です。18cmは幅広く使え、16.5cmは小回りが利いて扱いやすいので、スペースや切るもの、量など、暮らしに合わせて選びます。



・和ペテ
小さい食材や細かい作業、ピンポイントの仕事が得意です。お肉のいらない脂身を切り離すのに便利という声も。手に馴染み、手軽に使えるのでいつもの包丁との使い分けも、とても重宝します。




・菜切
昔からある日本の代表的な包丁の形です。
ざくりざくりと野菜を切る音は気持ちよく、形は刃先が尖っていないので接地面が大きく、力が入りやすい作りになっています。
腹の部分が少し膨らんだ形は、毎日使っていくと真ん中が凹んでいく木のまな板に対応するように作られたそう。長く日本の台所で使われてきました。