静岡県で生まれ、愛知県瀬戸市にて作陶されている小倉夏樹さん。
瀬戸の学校で器づくりを学んだのち、現在はKOHOROでもお馴染みである田村文宏さんの元で窯焚きの手伝いをしながら陶器や磁器の作品を制作されています。

小倉さんの作品を手にしたときにまず目に入る細やかな鎬の模様。
器を作る工程の中でも鎬を入れていく作業がお好きだと、小倉さんも話されます。

丁寧に削りだされた一本一本の線が綺麗に見えるようにと器のかたちも考えるのだとか。
均一に施された彫り目がすっと吸い付くように手に馴染んでくれます。

今回小倉さんから白磁と灰粉引の作品が届きました。
土や釉薬、それぞれに異なる表情を楽しめます。

磁器土の器にみられる細やかな貫入。
うっすら掛かった緑色の釉薬により、あたたかみのある白になっています。
陶土でつくられた灰粉引は全体的に淡くグレーがかった表情。
鎬の部分と口縁の濃淡ですっきりとした印象です。

美しい形や表情はもちろん、使う人の食卓に自然と調和する小倉さんの器。
器の取り合わせも選ばず、和洋中、朝昼晩とどんな場面でもしっくりと馴染んでくれます。
はちみつ色の石川硝子工藝舎さんのガラスとの組み合わせ。
白磁の透明感のある釉薬とガラスが合わさると涼しげな食卓に。
灰粉引と合わせると、温かさのある表情との対比も楽しめます。

毎日使う飯碗や漆器。
刷毛の力強い表情が印象的な山岸厚夫さんの汁椀やお箸と合わせました。
すっきりとした表情の小倉さんの飯碗は、和洋様々な食卓に合わせやすいのが嬉しいです。


木の器やトレイと一緒に。
朝食のプレートにグラノーラやサラダをのせたりと、木の器とも合わせしやすく、食卓が明るく軽やかな印象になりそうです。


今回は新作のカップも届けてくださいました。
細かな鎬の先にゆるやかなカーブで描かれた輪花の縁、今までの作品より少し愛らしい印象を受けます。
そば猪口はもちろん、和えものなど色のあるものもよく映えそうです。

新しい作品にも精力的に挑戦されている小倉さん。
これからもどんな作品を魅せてくれるのか、私たちも楽しみにしています。

小倉さんの作品は二子玉川・淀屋橋のお店、オンラインショップにてご覧いただけます。
じわとじわと暑さが滲む今の季節にも涼やかさを感じる小倉さんの鎬の器。
せひお手に取ってお楽しみください。

 

 

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