暮らしに寄り添い使い続けられるもの、普段の生活にもっと漆器を取り入れてほしいという思いで作られる山岸さんの漆器。
その言葉通り、漆を何度も塗り重ねているため強度が高いことや、刷毛目を残す塗り方をされているので疵が目立ちにくく、心配や気張らずに日常使いしていただけます。
■根来と曙
色は根来と曙の二色。
使うごとに味わい深い色合いと艶が生まれるのも使う楽しみになります。
△曙
下地に朱漆を塗り、黒漆で仕上げたもの。
使っていくと黒漆がすり減り、朱の部分が多くなっていきます。
△根来
根来はその反対で、下地に黒漆を塗りその上に朱漆を重ねたもの。
使ううちに黒が多くなっていきます。
■くりぬきと木合の違い
山岸さんの漆器の素材は、木をくり抜いたものと、木の粉を固めて形を作る木合の2種類。
くり抜きは飲み口は薄く、手荷物部分はしっかりとした厚みがあり手に持った時の安定感が頼もしいです。
木合は乾燥に強いのが特徴です。漆を初めて使う方にも安心してお使いいただけます。価格もくりぬきに比べお手頃なのでご家族分揃えやすく、お子さまにもおすすめ。
どちらもお手入れは、ご家庭の中性洗剤で洗い、柔らかい布巾で水気をふき取るだけ。普段の洗い物と何ら変わらずに使っていただけます。
また、山岸さんの漆器は大きさや形も様々で、場面や用途に合わせてお楽しみいただけます。
■汁椀は毎日のお味噌汁に
毎日の食卓に心地よい大きさの汁椀。
かたちや深さなどがそれぞれ異なる四種類から選べます。
左から
仙才汁椀(くりぬき)・・・当たりが薄く、カーブがやわらかいので飲みやすいです。重ねて収納しても高さがでず、場所をとらないように作られています。
まり汁椀(くりぬき)・・・ かわいらしい手まりのころんとしたかたちをイメージして作られたそう。大きさも小ぶりで手に持った時すっと収まります。
渕布汁椀(くりぬき)・・・ ふちに布が貼ってあり、欠けにくく丈夫な作りになっています。
お手入れがしやすく、傷も目立ちにくいので気軽にお使いいただけます。
羽反汁椀(木合)・・・ふちが少し反っていて口当たりが良いのが特長です。木合でできているため扱いやすく毎日の汁椀として重宝します。
こちらは渕布汁椀。お茶碗と並んだときも自然に馴染む大きさです。
■具だくさんの汁物には多用椀。
普通の汁椀よりも少し大きい多用椀。
その名前の通り、豚汁などのたっぷりの汁物やごはんもの、ちょっとしたお蕎麦など、いつもの汁椀だと少し小さいかなという時に便利な大きさです。
ごはんものに重宝するれんげを添えて。
掬う部分が広く、優しい口当たり。スタッフの愛用者も多いです。
くりぬきならではの素材感が感じられる渕布多用椀や刷毛多用椀に、
軽やかな合鹿椀や4.5寸多用椀。
好みのかたちを見つけてみてください。
多用椀はこちら≫
(左から、刷毛多用椀、渕布多用椀、合鹿碗、4.5寸多用椀)
■麺料理にたっぷりサイズの丼に。
コホロで紹介している漆器の中で一番大きい5.5寸丼は、たくさん具材を乗せてもまだ余裕のある頼もしい大きさなので、そうめんや、お蕎麦、うどんなど麺料理や丼ものなどに。
たっぷりのお汁や具材が入っていても軽くて反り返しのある形が持ちやすく、子どもも安心して使えます。
▲(上から)仙才汁椀、刷毛多用椀、5.5寸丼
■山岸さんの漆器
コホロでは開店当初から長く紹介している山岸厚夫さんの漆器。
漆器を日常で使ってほしいという思いでつくられ、刷毛目を残した塗りで傷も目立ちにくく、長く使うと良い色つやに変わっていきます。
▲数年使用しているスタッフの汁椀。少しずつ明るい色に変化していっています。
使い心地の良さにスタッフやお客様からも愛されていて、いくつも山岸さんの漆器をお持ちの方も。
塗り直しもできるので、長く使ってお直しに。
ぴかぴかになって戻ってきます。
漆器についてのおはなし「コホロの道具箱」はこちら≫