心地よい秋晴れのなか、亀田大介・文展の初日を迎えました。
写真は開店前の様子。
二子玉川での展示は2年ぶりとなります。
展示の度に新たな景色を見せてくれる亀田さんご夫婦。
今展では大介さん文さんともに新たに取り組まれた作品を届けて下さっています。
大介さんからの新しい作品は、クヌギ灰釉を使った器。
赤土、白土、磁器と、異なる土に掛けられたクヌギ灰釉は一つひとつ異なる表情。
深い青色や黄みがかったもの、それぞれの景色が器のなかに広がっています。
▲リム浅鉢(赤土)
▲染付浅鉢(白土)
▲染付玉縁尺浅鉢(磁器)
染付の器は、磁器と白土に引かれた呉須の線がじんわりと滲み優しいアクセントに。
ほんのり覗くオレンジ色は、なんとも言えない温かさがあります。
きりっと輪郭が際立つ白磁のカップたち。
手に取ったときの感覚が心地よく、毎日使いたくなるような作品です。
白釉ティーカップもコホロに初めて届きました。
可愛らしい印象もありながら、キリっと施された鎬が全体のバランスを引き締め、大介さんならではの形が表現されているように感じます。
柔らかさと金属の様なかっこよさが共存する銀磁の器。
今回は亀田さんが実際に家で使っている器もサンプルとして届けてくださいました。
▲亀田家で使われている銀磁皿
光放つ銀彩は使い込んでいくことでブロンズの様な重厚感が現れます。
砂や小石を施すことにより生まれる凹凸も、より一層味わい深さが増しているようです。
使い方でも人それぞれの個性が出る器。
たくさん使いこんで経年変化を楽しみたくなります。
大介さんの作る高台の器。高さがあることで、普段使いだけでなくハレの日にも食卓の雰囲気を特別なものにしてくれます。
使っていないときも棚に飾り、目で見て楽しみたくなるような作品です。
亀田さんが定番として長く作られる白磁。
同じ白でも色合いや艶などに違いがあり、薪窯で焼成された白磁は火の力強さや釉薬の流れた跡、焼きものの美しさや面白さが凝縮されています。
毎日気兼ねなく使える安心感と、洗練された美しさを併せ持つ大介さんの器。
暮らしのなかで目で見て触れることで、不思議と心が研ぎ澄まされていくような感覚を私たちに与えてくれます。
文さんが初めて届けて下さった鋳込みの器。
型打ちが定番の文さんですが、今回一から鋳込みの型づくりや制作法を学び作品に取り組まれました。
型といってもかっちりしすぎない、繊細でたおやかな姿が魅力的です。
花びら型や面取り、大きさも様々ご紹介しています。
こちらは小さめのオーバルの鉢。
仕上げに化粧土かけていてうっすらピンクの色味が愛らしい作品です。
内側のつるりとした質感に対して、ざらりと手に吸い付くような手触りの外側は使っていくことで少しずつしっとりと変化していきます。
近年取り組まれている陶彫の作品も届きました。
鳥の親子、猫の親子など、仲睦まじい動物のモチーフは眺めているだけで温かい気持ちに。
上に部分が蓋になっていて、中に小物を入れることも。
こちらは陶箱。モチーフや柔らかい淡い色味からも文さんの穏やかな人柄が感じ取れます。
型打ちで作られた豆皿からはきめ細やかな手仕事を感じられます。
中々無い小さいサイズ。
器に塩などを添えたり、アクセサリーを置いたり、箸置きとしても。
オーバル皿にピューターリム皿、ふっくらとした手触りとなめらかさがある文さんの作品。
ケーキ、サラダ、洋食など、なにをを載せようか考えるだけで胸が高鳴ります。
洋の印象がありますが、漆器などとも合わせやすく、これからの季節に活躍してくれそうです。
スカートのプリーツやフリル、女性の髪の毛、鳥の羽に散りばめられた模様、細部まで文さんのこだわりと感性を感じられます。
ろうそくを灯すことで形や色味がふんわりと浮かび上がり、また違った美しさを見せてくれそうです。
日常にもハレの日にも温かく寄り添ってくれるお二人の作品。
食卓を囲み、楽しい時間を過ごすことも増えるこれからの季節、
大介さんと文さんの器と共にどうぞお過ごしください。
会期は10月18日(火)までです。
亀田大介 文展
2022.10.8(土)-18(火)
KOHORO二子玉川
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
二子玉川では10月8日(土)より亀田大介 文展を開催いたします。
大分県別府市で作陶される亀田大介さんと文さん。
定番の白磁や鉄釉の作品に加え、大介さんは今回クヌギ灰釉の作品を新作として届けて下さいます。
異なる土に掛けられた穏やかな釉薬の表情、作品によって呉須の線で仕上げられたものも。
文さんからは新たに挑戦された鋳込み型の作品や、手びねりの蓋物、陶彫などをご覧いただけます。
お二人の作品が重なる景色をどうぞご覧ください。
2022.10.8(土)-18(火)
KOHORO二子玉川