「亀田大介 亀田文展」2023.6.10(土)-19(月)

淀屋橋では約2年ぶりとなる亀田大介 亀田文展。
6月19日(月)まで開催しております。


初日は大分から約4年ぶりに在廊してくださった大介さん。
久しぶりにお会いできると楽しみに来店してくださったお客様がたくさんいらっしゃいました。
作品のお話を親身にされたり、楽しいお話を聞かせてくださったりと、顔がほころび気持ちの和らぐ空間となった初日でした。
作品展では、お二人が新たに挑戦された様々な作品をご紹介しています。
こちらは大介さんの染付。

今回はぐるりと円を描かれた作品を初めて届けてくださいました。
今では入手が難しいという
呉須が手に入ったことをきっかけに染付をはじめられたそう。
勿忘草色のような可憐で澄んだ景色が広がります。

呉須を使って筆で描かれた模様は、下に向かって流れていく様がとても美しい姿に。
釉薬は薪窯を焚いた時に残るクヌギの灰を釉薬の原料として使われています。
そうすることで、作陶の中で無駄なく流れを循環させることができるのだそう。



育ったような味わい深さのあるこちらの作品は、栃渋で染められています。
「うつわは使い込むことで経年変化を楽しんでいただければと思っていますが、あえて栃渋で染めることで貫入を際立たせ、使い込んだような表情をまた別の視点から楽しんでもらえたら。」と大介さん。
楽しみ方に広がりが生まれる大介さんの作品は、見ているだけで心が踊ります。 


ご自身で作られたという薪窯で焼かれた作品は、煙を被って自然なゆらぎが表れ、多彩な仕上がりになるのだとか。
またガラス質に変化した釉薬の色味や釉調など、一つひとつに表情の変化が生まれ、二つとない作品に出会えることも魅力です。

流れる落ちる釉薬がさりげない白磁碗。
単調な印象にならないように計算して流れを表現しているというのは驚きです。


文さんの釉彩。こちらもコホロでは初めてご紹介します。
釉薬の配色は勢いで決めると文さん。
絶妙な色の重なりはそれぞれに味わいがあり、配色から文さんの感性の豊かさを感じます。

趣と深みが出るようにと栃渋で染められた釉彩面取カップ。
明るい気持ちになる晴れ晴れとした色彩に、深みのある風合いが調和した様があらゆる角度から見る人を楽しませてくれます。


色と色の対比や滲み具合がまるで水彩画のような優美さを備えます。

燭台もたくさん届けてくださいました。
動物などは身近な家族をモデルに、人物はモチーフモデルなどはなく、自然と文さんの手が動いてできた形。

ガラスを施した燭台は今回が初めて。
輝く雫のような透明感で、光を浴びてやさしく煌めきます。


こちらは「座り佇むひと」
腰掛けながら、少し上を見上げる女性たちの燭台。
空を眺めながら物思いに耽っているような、様々な想像が膨らみます。

小ぶりなサイズが愛らしいランプシェードは、白釉の中からじんわりと透ける光が優しく灯ります。

朝昼は穏やかな白磁。夜は透けるやわらかな光で心にそっと寄り添ってくれます。

薪窯・ガス窯、電気窯と器によって使い分けられ、また器が火にあたる温度によって釉薬を調整しているという大介さんと文さん。
一つひとつの工程の中で生まれる違いを大切にされているからこそ、活き活きとした、それぞれで味わのある器たちが生み出されているのだと感じます。

梅雨空の続く毎日ですが、どんよりとした気持ちを爽やかに彩ってくれるお二人の作品を是非見にいらしてください。

お店での会期は19日(月)まで。
オンラインの会期は22日(木)11:00までとなっております。
オンラインはこちらから

皆様のご来店をお待ちしております。


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6月10日(土)より始まる亀田大介 亀田文展。
淀屋橋での開催は約2年ぶりとなります。

今回釉彩や染付などの色鮮やかな作品にも取り組まれたお二人。
伸びやかな色彩や表情、自然の美しさや儚さが感じられます。
定番の作品には渋染めを加えるなど、それぞれ広がりを見せてくれそうです。

作り続けるもの、新しいもの。
今のお二人のつくる景色をどうぞお楽しみください。


亀田大介 亀田文展
2023.6.10(土)-19(月)
11:00-18:00
コホロ淀屋橋