2/4(土)よりKOHORO二子玉川で始まる橋爪香代展。
橋爪さんが生まれ育ったのはお茶の産地としても知られる福岡県八女市。
約600年も前に伝わって以来、長くこの場所ではお茶の栽培が続けられてきました。
茶畑が広がる八女の土地。
豊かな自然や気候に恵まれ、水や空気、朝霧などお茶をづくりをするのによいとされる条件が揃っています。
そんなお茶の町で茶器をつくる橋爪香代さん。
元々和紙やロウソク、仏壇などの伝統工芸が盛んな街でありながら、これまで茶器はほとんど作られておらず、
八女のことや八女茶を知ってもらいたいという気持ちから茶器を作り始めたと言います。
△くま茶園での茶摘みの様子
橋爪さんの制作は土づくりから。
自ら山へ足を運び、採取した土を主に使い、作品を作られています。
材料である土も簡単にどこからでも手に入れられる時代ですが、
土地と向き合い地元の土で作品をつくることも橋爪さんが大切にされていることのひとつ。
同じ八女の大地で生まれたお茶と器。
遠く離れた私たちにもその景色を感じさせてくれるようです。
「八女のお茶を知ってもらいたいから、八女の土で茶器を作っているんです。」そう語る橋爪さんの姿からは、
強い思いが感じられると同時に、そのことが自体がとても自然なことのように思えました。
釉薬を掛けずに高温で土を焼き締めて作る橋爪さんの器。
窯のなかで焼かれた時の炎の跡や土の手触りをそのままに感じていただけます。
焼き締めは水やお茶の雑味を取り、急須や茶器にも適していると言われており、
実際に橋爪さんの急須でお茶を淹れるとまろやかな味わいに。
作品展では、土瓶や急須、茶杯、それ以外にも「ボウフラ」と呼ばれる湯を沸かす道具や、
茶葉を焙煎するための茶器「焙烙(ほうろく)」なども届けて下さいます。
「お茶の時間を楽しんでもらいたい」という橋爪さん、様々な茶道具が賑やかにお店に並びます。
また、会期中は八女茶の販売に加え、2/4、5は生産農家のくま園 園主・中谷一美さんによる呈茶を行います。(事前予約不要)
玉露や煎茶などで親しまれることが多い八女茶ですが、今回は橋爪さんの焙烙を使ったほうじ茶などもご用意してくださいます。
ぜひその味わいもお楽しみください。
△去年コホロ淀屋橋で開催の「橋爪香代展」の様子。
橋爪香代展
2023.2.4(土)-13(月)
11:00-19:00
KOHORO二子玉川
作家在廊日:4(土)・5(日)