ロンドン在住のアーティスト、エミリー・ヴァンキャンプの水彩画をご紹介します。日本の美意識にインスピレーションを受けた彼女の水彩画は、私たちが気付いていない日本の魅力を教えてくれます。
フラットな目線と研ぎ澄まされた感覚で描いた作品は、私たち日本人さえ気づいていない日本の良さを気付かせてくれます。コホロ淀屋橋店では以前エミリーの個展も開催しました。
コホロ淀屋橋店での個展を終えて、エミリーが向かったのは秋の九州。それがどんなに素晴らしいひとときだったのか、写真とともにコホロへ届いたメールに綴られていました。
「二度目の日本への旅は、私の心、魂、気持ちに再び安らぎと暖かさを与えてくれました。日本の信じがたいほど素晴らしい自然風景を言い表すのに、十分に適切な言葉が見つかりません。
力強く、包容力があり、調和的で、純粋で、荘厳で、野性的でかつ優雅。それを見て、体験できることは、なんと素晴らしい贈り物なのでしょう」
ある村では、おじいちゃんやおばあちゃんにためらいなく日本語で話しかけれたのが楽しい体験だったそう。
「私は日本語を話せないことが申し訳なく、お辞儀をしながら謝ります。たいていの場合そんなことは気に留めずに、それも早口で話しかけられます。
こちらは笑いつづけ、お辞儀しつづけます。さようならを互いにいうまで。そんな瞬間も、とてもキュートな体験として忘れることはありません」
メールの最後にはこんな言葉が綴られていました。
「都会に移る人が増え、村の中にある多くの家やお店、食堂が空き家になっていると聞き、とても心が痛みました。
出会った方々はみな、私が遠いロンドンからわざわざ訪れたことに驚いて、とても感謝してくれます。今回訪れたどの場所も多くの人が訪れるに値する場所であり、人々がそこにいることを知ってほしいと強く思っています」
日本への愛情にあふれる文面と美しい写真に、“本当に誇れるべきものを私たちがいかに知らないか、失おうとしているか”痛切に感じました。
エミリーの作品をオンラインショップにてご紹介しています。作品の前に立って見つめると、彼女が見た澄んだ川や緑深い山の静けさが感じられるようです。日本の深い安らぎを感じさせる作品をぜひご覧ください。