「川口武亮展」2022.9.2(金)-12(月)

9月2日(金)より二子玉川にて川口武亮展を開催しています。
6月に開催された淀屋橋での展示から引き続き、今回も花器を中心にたくさんの作品を届けてくださいました。

有田で焼きものを学び、以前は粉引きの作品を多く作られていた川口さんですが、この数年焼きものと更に深く向き合うことで表現の幅を広げられています。
形や色使い、質感など異なる存在感を放つ一点物の花器。
器を作るときはまた違った気持ちで、心を研ぎ澄ませて制作に向かわれているのだとお話されていました。

二子玉川のお店では久しぶりの開催となる川口さんの展示に、在廊日には、お客さまと会話を楽しみながら一緒に作品を選んだり、穏やかな空気がお店に広がりました。


初日にはいつも二子玉川のお店にお花を届けてくださるdoux.ceの谷颯馬さんに、川口さんの花器に合わせて季節の草花を活けていただきました。
夏の終わりから秋にかけての様々な花が川口さんの作品を彩り、お店もいつもより華やかな雰囲気に包まれています。


写真:廣田直紀(doux.ce)

じっくりとお花と作品に向き合い楽しそうに一つひとつの花器に花を活けて下さっていた谷さん。
力強さの中に繊細さもあり、自然の生命力がひしひしと感じられる池込みでした。
花器と共に活けて下さったお花もご紹介します。

(花器:黄灰窯変壺 花:野バラ)

器は轆轤を使うことが多いのですが、大きい花器は手びねりで作られています。
しっかりと重心を支えられるように下の方はずっしりと、口元は軽やかに薄く仕上げてみたりとバランスを整えながら川口さんの思い描く花器が形になっていきます。

(花器:藁灰花入 花:チョウジュソウ)
作品によって窯を使い分けられている川口さん。
花器は灯油薪窯で作られています。
仕上げに薪窯で焼き上げることで、思わず吸い込まれてしまいそうになる深い色味。
窯の中に置く場所によって火の当たり方が変わるので、眺める角度によって全く異なる表情や質感が楽しめます。
こちらの花器は、片側から強く火が当たったため少し斜めになびかれた形になったのだとか。
窯から出すまでどんな作品に出会えるかわからない胸の高鳴りも薪窯の面白さの一つです。


(花器:淡緑花器 花:ダリア)
花によってがらりと作品の雰囲気が変わるのも見どころです。
川口さんの花器は釉薬に植物の灰を混ぜているので、お花や草を活けてときに自然と馴染み、飾ったものをしっかりと引き立たせてくれます。

(花器:黒釉角花入 花:キミノガマズミ)
すっと高く伸びた形の角花入。
まっすぐではなくちょっと歪んだ形が、気張らず自由に花を活けることを楽しませてくれるような花器です。


(花器:錆化粧丸花器 花:ノギク)
ちょっとギザギザとした口元が印象的な丸い花器。
一輪挿しでは表現できない草花の組み合わせを遊び心を持って楽しんでいただけたら、という想いを込めて作られています。
口径が広すぎないので、花を自然に美しく活けることができるのも嬉しいです。

(花器:錆化粧掛花入 花:ミズヒキ)
お茶を学んでいるという川口さん。
お茶の空間のなかでも花は欠かせないものです。
こちらの掛花入は、壁に掛けても置いてもどちらでも使えるかたちです。


(器:黄灰片口鉢 花:ユーパトリウム)

花器の次に取り組んでみたいことの一つに茶碗を挙げられた川口さん。
最近はご自身が作った抹茶碗をお茶の先生に見せて意見をもらいながら形にしているのだそう。
新しいことに恐れず向き合う姿勢や学ぶこと。
そのことを心から楽しんでいる川口さんだからこそ、習得した知識や感覚を作品にぶつけて表現することができるように感じます。
今回は花器という新境地を見せてくださった川口さんですが、
この先もどんな作品をつくってくださるのかとても楽しみです。

花器の他にも、一点ものの碗や片口、秋の食卓にも活躍してくれそうな器をご紹介しています。
会期は12日(月)までです。
皆さまのご来店心よりお待ちしております。


川口武亮展
2022.9.2(金)-9.12(月)
KOHORO二子玉川

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二子玉川では9月2日(金)より川口武亮展を開催いたします。
花を飾り、活けることを普段から楽しまれる川口さん。
今回のDMのお花も川口さんの奥さまが活けられたものです。
そんな川口さんの様子からいつも季節のお便りをもらっているように感じていました。

6月の大阪から9月の東京へと続く作品展。
今回の展示では花器を中心に作品をお願いしました。
初日にはdoux.ceさんが花を活けてくださいます。
季節の草花と共に作品をお楽しみください。

淀屋橋での開催の様子をこちら≫からご覧いただけます。


川口武亮展
2022.9.2(金)-12(月)
作家在廊日:3(土)
KOHORO二子玉川