今年で五年目を迎える角田さんの展示は毎年の夏の楽しみと仰ってくださる方も多く、初日にはたくさんのお客様がご来店されました。
写真は初日の店内の様子。
角田さんの生み出す柔らかなガラスと、mûreさんの色彩豊かな植物たちが彩る空間は、涼やかながらも明るく晴れ晴れしい景色に。
角田さんの展示に合わせて毎年素敵なお花を用意してくださるのは、滋賀県東近江市で活動されている「mûrefleuriste」さん。
日常に寄り添うお花をテーマに季節ごとのワークショップやお花の定期便などを手掛けられています。
8月5日、6日の二日間限定で今年も「ガラスと楽しむ小さなお花屋さん」を開店していただきました。
当日は朝早くからたくさんのお花を準備してくださいました。
生き生きとしたお花が、お店の中に次々と並んでいく様子を見るのも毎年楽しみの一つです。
mûreさんの作り出すブーケはまるで今摘み取ったかのような自然な美しさはそのままに、色合いやお花同士のバランスはとても繊細で惚れ惚れとしてしまいます。
お付き合いの長いお二人が、リラックスしながら楽し気にお話しされる姿に、こちらまで自然と笑顔に。
毎年作品のリクエストに応えてくださる角田さん。
今回コホロから、マグカップをお願いしました。
どのように仕上がるのかと想像を膨らませながら、毎回ワクワクとした気持ちにさせていただいています。
出来上がった作品が「mug -sprout-」。
初めて出合った時、想像を超える作品に多幸感に包まれたことを思い出します。
植物のスプラウトをイメージしたというフラワーベースの「sprout」をモチーフに作られたそうです。
そっと握ると驚くほど手に馴染む取っ手部分は、ぷっくりとした丸みのある形が愛らしく、今までに見たことのない角田さんならではのセンスが光ります。
ガラスで出来たマグカップには氷をたっぷり入れたアイスコーヒーや、冷たいレモンティーなどがピッタリ。
またお花を活けてフラワーベースとしてもおすすめです。
続いて新作の「a bowl」。
ボウルをリクエストさせていただいたところ、丁度角田さんご自身も展開を増やせないか試作を重ねていたのだそう。
滑らかにカーブした曲線と底部分のすっとした姿がなんとも美しい作品。
独自の手法で作り出したというくびれ部分はバランスを崩さないギリギリで仕上げているのだとか。
優し気に透けるベージュやクリーミーなホワイトなど、豊富な色展開も魅力的です。
角田さんとお客様とのお話の中で登場した冷汁を。
酷暑が続き少しでも涼を感じたいこの夏。
酢橘を絞った具沢山の素麺にかき氷など、この季節はどんぶりとしてたくさん活躍してくれそうです。
縁がゆらゆらと波打ったようなシルエットが印象的な「FLOW」。
今回は色味に変化をつけるため、裏側には白色のガラスを施し二色に重ねて仕上げられています。
重ねられたガラスは互いにほんのりと透けながら交わり、自然な深みのある表情へと変化しています。
紫陽花や向日葵などを生けてフラワーベースとして、またフルーツやサラダを盛り付けても素敵です。
こちらは「outlineles」という二つでセットになったフラワーベース。
それぞれが接する部分には少しの凹みがあり、横に並べるとまるでくっついているようです。
この作品は人と人との関係性について考えたことがきっかけとなり生まれたのだとか。
「しばらく色々な人と会うことができなくなってしまった。それでも今また一緒に過ごせるようになり、人と人の距離感や関わりを表現できればいいなと思って。」と角田さん。
凹みのある部分についてお尋ねすると、
「丸が元の自分自身の形だとすると、色々な人と関わっていく中で影響しあい、変化する部分もあると思うんです。そうして変わっていった先に出来た凹みのおかげで、人をもっと近くに感じることができると素敵だなあと思って。もちろん単純にこの形が良いと思ったから、というのが前提であるんですけどね。」
と少し照れ笑いを交えながらながらも穏やかに話される姿がとても印象的でした。
日々感じたことを角田さんならではの視点で捉え、作品へと優しく丁寧に落とし込まれているからこそ、ガラスの透明度や柔らかさを様々な形、新たな色彩へと変化させ、たくさんの景色を見せてくださっているのだと感じます。
ランプシェードやフラワーベース、モビールなど、まだまだたくさんの作品をご覧いただけます。
また併設のコーヒーカウンターでは、角田さんの器に入れた和のかき氷もお楽しみいただけます。
毎年想像を超える作品に出合わせていただく、角田さんの作品展。
回を重ねる毎に魅了され、その魅力に惹き込まれていきます。
角田さんのやわらかな雰囲気や、やさしく包み込んでくれるようなあたたかさは作品にも反映されているようです。
来年もこの季節に開催を予定しております。
また角田さん、mûreさんにお会いできることを楽しみにしています‼︎
会期は8月14日(月)まで。
太陽の日差しが刻々と降り注ぐこの夏。
角田さんの生み出す、清涼で優しみのある作品をどうぞご覧ください。
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角田さんの作品展が始まると夏の訪れを感じます。
今年は、ヨーグルトやサラダなどを入れるボウルや暑い夏にアイスコーヒーなど涼やかな時間を過ごすのに使いたい飾り取っ手の付いたマグカップをリクエストしました。その他にも定番の作品もご紹介いたします。
また5(土)6(日)の2日間は、滋賀で活動されているmûre さんによる「ガラスと楽しむ小さなお花屋さん」を開店いたします。
毎年心穏やかにしていただける素敵な草花たち。
今年はどんな出合いを届けてくださるのか楽しみです。
さらには、会期中併設のカフェでは角田さんの器にかき氷を入れてご提供いたします。
透き通るようにやわらかい空間を作り出す角田さんの作品。
そこに生き生きとした姿で香る草花、ひんやり甘いデザート、心地よい空間をどうぞお楽しみください。
角田依子展
2023.8.5(土)ー14(月)
作家在廊:5(土)6(日)
11:00-18:00
会期中の定休日:8(火)
「ガラスと楽しむ小さなお花屋さん」
5(土)6(日)11時ーお花はなくなり次第終了