11月18日(土)よりKOHORO二子玉川では山野邊孝さんと能登朝奈さんのご夫婦の展示が始まりました。
福島県いわき市で作られている山野邊さんと能登さん。初日は揃って在廊してくださいました。
陶器と硝子、別の素材を用いて作品をつくられるお二人ですが、一緒に並ぶと包み込まれるような柔らかい雰囲気を作り出しています。
白泥や、植物の灰を釉薬に使い、貫入が美しく入った表情が豊かに広がる山野邊さんの陶器の作品。
自然のなかから生まれる色はやわらかくどこまでも穏やか。
窯の中の酸素量を調整することで表情や色合いにも変化をもたらし、一つひとつ異なる景色を表現されています。
轆轤で成形した後に内側からすくい上げるように形を整える山野邊さん。
ぽってりとしたあたたかな表情が作品に表れています。
しっかりとした台皿は、ケーキ、くだもの、特別な日のお料理にも。
存在感があり、台所や食卓でひとつの景色になってくれそうです。
久しぶりに作られた陶板は和菓子を頂くときによく使うんです、と山野邊さん。
じっと集中して作業をすることが多いお二人は、合間のお茶と甘いものの時間が大好きなのだそう。
植物の色合いを引き立てる山野邊さんの花器。
四季の草花を美しく彩ります。
一点一点異なるかたちの壺は、ぽってりと丸みがあり、表面の質感や釉薬の色味など、違いもお楽しみいただきたいです。
パート・ド・ヴェールという技法で作られる能登さんの硝子の作品。
一つひとつ異なる石膏型にガラスを流し入れ、器のように焼成してつくられています。
氷のような表情には儚さがありながら、硝子の静かな力強さや存在感を感じられます。
今、表現したいものをその時々の自分の思想に合わせて作られる能登さん。
一度きりの型なので同じものはひとつとしてないのも選ぶ楽しさがあります。
青い硝子には黒に近い濃い藍色の粉を、ピンク色にも見える硝子には茶色の粉が使われています。
白い硝子と混ざりあい、重なることで溶けた硝子の流れる景色を楽しめます。
作業時間の半分以上は石膏で型を作っている時間なので型から外して磨きの作業に入ると硝子作家であることを実感できるという能登さん。
その瞬間に硝子作家であることに喜びを感じるそうです。
在廊されている時に能登さんがされていた最後のやすりがけの作業。
リズムよくシャリシャリと硝子が削れる音が心地よく店内に響いていました。
手にしたときの質感が心地よく、日々のなかでいつもそこにあるような安心感を与えてくれる山野邊さんの器、料理だけでなくアクセサリーや大切にしているものをいれたり、使い方を自由に楽しむことができる能登さんの作品。
ぜひこの機会にお手にとってご覧ください。
作品展は11月27日(月)まで。
11月18日(土)よりKOHORO二子玉川では山野邊孝 能登朝奈 展が始まります。
福島県のいわき市で陶器の器をつくる山野邊さんと、硝子作品を手掛ける能登さんご夫婦。
2年ぶりの作品展開催となります。
白泥や、土灰、植物の灰を釉薬に使い、薪窯で器を焼き作品をつくる山野邊さん。
貫入や炎による景色が豊かに広がる姿はどこまでも穏やかです。
一つひとつの表情を楽しんで頂けるよう、少し大きめの鉢や碗を中心とした作品届けて下さいます。
パート・ド・ヴェールと呼ばれる型を用いて硝子を焼き固めて作品をつくる能登さん。
儚さのなかにも静かな力強さや存在感を感じ取ることができます。
今回はカップやボウル、箱皿などの作品に取り組まれました。
ひんやりとした空気と暖かさの混ざり合うこの時期の情景が二人の作品とも重なります。
会期中どうぞご覧ください。
山野邊 孝 能登朝奈 展
2023.11.18(土)-27(月)
11:00-19:00
KOHORO二子玉川