淀屋橋では1月20日より小谷田潤展を開催しております。
写真は初日の店内の様子。
小谷田さんが在廊してくださった初日には、展示会を心待ちにされていたたくさんの方がご来店され、「お久しぶりですね、楽しみに待っていました!」「あのお皿使ってます!」と、それぞれの小谷田さんとの思い出を楽し気にお話しされ、店内は明るい笑顔で溢れました。
今回の展示会でお願いしたのは、寒い日にピッタリなスープをより美味しく味わえるようなスープ皿。
冬ならではの新たな色味と共に、個性豊かな作品がたくさん並びました。
丸四角カフェオレボウルは、四角に型取った四隅の縁を最後に掌で押し込めることで、丸と四角両方のニュアンスを取り入れた新しい形に。
土の柔らかい時の質感をそのまま閉じ込めたようなぽってりとした佇まいに、不思議と心も柔らぎます。
また今回初のお披露目となる新色の作品もたくさん並びました。
こっくりとした色合いと時折見える黒土に味わいのある、どこかクラシカルな印象を放つ灰青。
かぶやじゃがいものポタージュに白菜のクリーム煮など、この時期ならではのお料理にもピッタリです。
同じ土を使用した定番の白の器とも相性が良く、並べるとお互いの色が一層引き立ち合い、深みがありながらも爽やかな食卓に。
黒土が下からうっすらと透ける姿が長年使い込んだような味わいの、白の器もたくさん届いています。
「小谷田さんの白」とつい名付けてしまいたくなるような温かな風合いは、木のものや真鍮、ガラス、お家にある器とも自然と馴染み、組み合わせも自由に楽しめるところも小谷田さんの作品の魅力の一つです。
今回のスープ皿を作るにあたり、注いだスープがより引き立つ様にと新たに作られた掛け分けの作品も。
掛け分けにはずっとチャレンジしたいと考えていたという小谷田さん。
二色の色の馴染み具合や、色の濃度、漬け込む時間などを少しずつ変えながら試作を重ね、やっと納得のいく色味に仕上がったのだとか。
中と外で掛け分けられたアイボリーとピンクは、華やかさを持ちながらも決して主張し過ぎず、春を迎える桜の花びらのような優しい印象に。
同じ色味でももとりんごのはしおきも。
これまでパキっとした明るい色目の作品をたくさん作ってこられた小谷田さん。
今展の色のイメージについてお伺いしてみました。
「世の中をふと見渡した時、これまでのようなハッキリした色は今は少し違うように感じた。」
「日々色々な悲しいニュースや出来事が起こるのを目にし、少しでも安心して使ってもらえるようなもの、手に取った時気持ちがちょっとでも和らいでくれるようなものを作れたら。」
そうゆっくりと優し気にお話されます。
日常の中で感じたこと、そこを経て生まれた様々な想いを色という形で表現する小谷田さんだからこそ、心がやわらかく、穏やかな気持ちになれる作品が生まれるのだと感じます。
会期は1月29日(月)まで。
小谷田さんの生み出す、暮らしの中にあって嬉しいもの、決して気取らず、どこか肩の力がふっと抜けるような親しみと温もりのある作品たちを、この機会に是非お手に取ってご覧ください。
一部オンラインショップでのご紹介も予定しております。
また併設のカフェでは会期中、とうもろこしのスープを小谷田さんのスープ皿に入れて提供しています。
じっくりと炒めて甘味を引き出した玉ねぎととうもろこしにバニラスティックを加え、仕上げにかけられたオレンジが爽やかに香る特別な一品。
小谷田さんの作品と共にどうぞお楽しみください。
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1月20日(土)より、淀屋橋にて小谷田潤展を開催いたします。
身も心も温まるスープが飲みたくなる、寒い季節。
今展では、そんな季節に使いたくなる様々な種類のスープカップが並びます。
耐熱皿や鍋の他、新色も届けてくださる予定です。
どこか懐かさを感じるような小谷田さんの器。
落ち着いた冬の空気を纏う作品をどうぞご覧ください。
また併設のカフェでは期間中、小谷田さんがお好きだという、とうもろこしのスープをスープカップに入れて提供いたします。
そちらもどうぞお楽しみに。
小谷田潤展
2024.1.20(土)ー29(月)
作家在廊:20日(土)
コホロ淀屋橋
11:00-18:00