淀屋橋では、5月25日(土)より田村文宏展、齋藤勝弘展を同時開催しております。
涼やかな初夏の風とともに、店内には田村さんの安南手や灰釉、白磁、齋藤さんの様々な木を使用したランプが同時に立ち並び、雅やかでどこか静けさのある、唯一無二の空間に。
展示会二日目には田村さん、齋藤さんが在廊してくださいました。
今回初対面となったお二人ですが、お互いに久しぶりだという大阪の空気を楽しみながら、和気あいあいとお話されていました。
愛知県岡崎市で作陶されている田村さん。
瀬戸で焼き物を学ばれたのち、カンボジア、ホンジュラスに渡り経験を積まれた田村さんの器は、土の素の魅力をしっかりと際立たせたると共に、東南アジアの様々な歴史の重なりを感じられるようなしっとりとした趣深さがあります。
また今展では、灰釉の作品もたくさん届けてくださいました。
器作りを始めた当初にも作っていたという灰釉は、以前はもう少し明るい色味だったのだそう。
再度作り始めるにあたり、新たに釉薬や焼き方を調整し、様々な草木が入り混じった灰から生まれる釉薬を使用することで、以前とは違った奥行きのある佇まいに。
36時間もの間焼き続けるので、作るのに一番体力を労するという薪窯で焼かれた灰釉の器たちは、釉薬の濃度や土の状態、焼成方法によって、見るものを自然と惹き込む、多彩な表情を生み出します。
千葉県で木の照明器具をメインに手掛けている齋藤勝弘さん。
コホロでは初の個展になります。
以前にレコードショップを営まれていたことがあり、その時の名残で現在も「record」という屋号で活動されているのだそう。
今展では、栗や欅 、桜、⻩檗など、約17種類もの個性豊かな木を使用した、一点もののランプをたくさんご紹介しています。
木の種類は勿論、デザインや木目、仕上げ方によってそれぞれで異なる作品を作り出す齋藤さんのランプは、独自の存在感を持ちながらも、生活にすっと馴染んでくれる、どこか懐かしさも感じる風合い。
鉄漿染で仕上げたという一味違った作品も。
同じ材料でも、染料の濃度を変えることで優しいグレーベージュのような色合いから、ぐっと引き締まったシックな雰囲気のものまで、幅広い表現に。
銅を使用した支柱の部分はすべて木の種類や全体の雰囲気に合わせて染色されているのだそう。
一つひとつの素材を丁寧に組合せることで、木の魅力を最大限に引き出されています。
また、中々他では出会えないという紅葉や楠を使用したペンダントランプも。
ゆるやかに広がる丸い形が、まるでレコードのようにも見えて、今までの活動と自然と繋がりを感じたと明るくお話されている姿が印象的でした。
灯りを点けると、ぼんやりと木の中で揺れる灯りが木目を優しく照らし出し、心がほぐれるような温かみのある空間に。
電気窯、ガス窯、薪窯とを丁寧に使い分けながら、土の自然な景色に異国の空気をほんのりと纏わせる田村さんの静謐な作品たち。
多種多様な木々の味わい、表情をしっかりと逃さず、やわらかな光と共に日常に心地よい時間を与えてくれる齋藤さんのランプ。
同時開催ならではの、お二人の紡ぐ空間をどうぞお楽しみください。
会期は6月3日(月)まで。
後日オンラインショップでのご紹介も予定しております。
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5月25日(土)より淀屋橋にて、愛知県岡崎市で陶磁器を作られる田村文宏さんの作品展を開催いたします。
毎回新たな発見と驚きを与えてくれる田村さん。
ベトナムや朝鮮、日本の文化など、これまで経験されたことから多角的な視点で生まれる作品は、時代や場所を飛び越え現代へと調和していきます。
また今回は、千葉県にて制作されている木工作家の齋藤勝弘さんの作品展も同時開催いたします。
桜や楢などの馴染みのある素材の他に、椨(たぶ)やケンポナシなどの珍しい木を使い、それぞれの表情を活かしたものづくりをされています。
今回は、スタンドランプやペンダントランプなど届けてくださる予定です。
同時開催となる田村さん、齋藤さんの作品をどうぞお楽しみに。
「田村文宏展 齋藤勝弘展」
2024.5.25(土)ー6月3日(月)
定休日:28(火)
作家在廊:25(土)齋藤さん
26日(日)田村さん、齋藤さん
コホロ淀屋橋
11:00-18:00