「棚橋祐介展」2021.12.17(金)-26(日)

淀屋橋では1226()まで棚橋祐介展を開催しています。

棚橋さんは岐阜県で作陶されています。淀屋橋での開催は約2年ぶり。
今回の企画展では定番の作品からシェードなど洗練された形と、柔らかな白の階調を持つ器たちが店内に並びました。
お店に並べると静かなやわらかな時間が流れ、心地よい空間になりました。

棚橋さんの貫入には、柿渋や栃の実、どんぐりの渋などの木の実の染料をつけることで色を染めています。
(
貫入とは…陶器が焼かれた後の冷えていく過程で陶器の素地と釉薬の収縮度の違いによって釉薬にひびのような状態になって固まることをいいます。)
乳白色に自然の植物で染めたやわらかいやさしい貫入が、アンティークのような長い月日を経たような味わい深さを感じます。

貫入は、作品全体に広がるもの、一部だけ流れるように入っているもの。
細やかなものから大胆なものまでふたつとない作品です。

たくさんの作品を届けてくださいましたが、その中でも特にスタッフの好きな表情はこちら。
蜘蛛の巣のような広がりもあり、川のように流れのある線など、生きているかのような躍動感を感じ心打たれました。
裏のリムの表情など細部まで見ていて飽きない楽しさを教えてくれます。

シェード

灯りに照らされた貫入もまた違った景色。
月のような佇まいで思わずうっとり見惚れてしまいます。
器などは使っていくと経年変化でより貫入部分が色濃くなっていくことはありますが、空気にしか触れることのないシェードで細やかな美しさを表情できるのは棚橋さんならではだと感じます。

プレートはフラットで安定感があるので、ティーポットにカップとお菓子なんかを置いてお茶時間を楽しんだり、豆皿を置いておむすびとお漬物を添えて朝食プレートにしてみたり…
いろいろな用途で使えるので、1つあるだけでシーンに合わせて活躍します。

土や釉薬など、毎回新しい試みをされる棚橋さん。
毎回どんなことに挑戦されるのか私たちに楽しみを与えてくれます。
思い描いた想像通りの作品ではなく、自然に生まれた想像を超えた作品を作り出したいという思いが作品からも伝わってきます。
使用していくうちに経年変化していくことも楽しめる作品。
どうぞこの機会にご覧ください。

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12月17日より淀屋橋では棚橋祐介展を開催いたします。
岐阜県で作陶する棚橋さんの2年ぶりの作品展です。器そのものの形や表情に惹かれる方も多いですが型打ちで形成するお皿と轆轤で作る鉢やカップなどと大きく分けて2種類の作り方と、釉薬は柔らかな白が定番です。
それに加えて土や釉薬などに毎回新しい試みをされる棚橋さん。今年はどんな作品に挑戦されるのか、どうぞお楽しみに。

 

 棚橋祐介展
2021.12.17(金)-26(日)
21(火)は定休日のためお休みです
コホロ淀屋橋