「芝田麻衣子展」 2022.3.18(金)-28(月)

淀屋橋にて開催中の芝田麻衣子展。
会期は328()までです。
コホロでの個展は今回が初めて。
バスケットやオーナメントなど今展でしかご覧いただけない作品もたくさん届けてくださいました。

芝田さんは大分県別府市にて白竹を主に使って制作されています。
19
()は在廊・実演してくださいました。

日常では聞く事のないぱきぱき!という何度聞いても癖になってしまうような竹の音が店内に響いて、お客様からも大きなリアクションが返ってきていました。
芝田さんは竹を割る時が気持ちよくって1番好きな作業なのだそうです。
スタッフも竹割りを体験させていただくことに。
見ていると気持ちのいいくらいにすっと刃が入っていきやわらかそうでしたが、実際にしてみると堅く力のいる作業なのだということがよくわかりました。刃が自分の手に向かってくるので力加減もとても難しかったです。(インスタグラムでは実演の様子を動画でご紹介しています。)

芝田さんは竹の仕入れから全てご自身で行っています。
1本の竹を4回ほど切る必要があるため、切る作業だけでも1日がかりなのだそうです。
電動のこぎりだと使用できる竹が限られてしまうため全て手作業。
竹を切って、1本のひごを作るために何度も割いて幅や厚みを整えていきます。
実演でもこんな薄さに。


使えるのはつるっとしたガラス質の表面部分だけで、1本からひごにできる部分はとても少ないのだそう。
「触った時にも竹の気持ちよさを感じてほしい。」という思いからすべて面取りもされています。
今回の企画展ではなんと1000本ものひごを使用されているそうです。
とてつもない時間をかけて作られたひごは、1本だけでも作品の1つとなるくらい11本が本当に美しいんです。
触り心地も内側の細部の細部まで滑らか。作品がいきいきとして見えます。

作るのがとても大変だったという今展でしかご覧いただけない八つ目バスケットミニ。
編目を整える時は指が入らないので爪先を入れて作られたそうです。
この細やかさはすごい!!としか言葉が出てきません。
八つ目編みは、通常八つ目が並んだ編目になるそうですが、芝田さんは格子型に並ぶ姿が美しいと思い独自の編み方で編んでいらっしゃいます。
角の装飾はさりげなくとも作品に華やかさを与えてくれています。

亀の甲羅のような形の編み方の亀甲バスケット特大は、ひごが一番厚い作品。ひごが跳ね返ってくるので全身を使って編んでいらっしゃいます。
耐久性も考えて作られており、お買いものした時にもたっぷりと季節の野菜や果物を入れることができます。
春の装いにあわせると気分も晴れやかにしてくれそうです。

今回初めて作られたオーナメント。

炭化竹や竹を染色してから漆を塗ったものなど色鮮やかです。
ひごがとても細く編目の細やかさが引き立ち、かごのように形成された作品よりも竹の編み目模様の凹凸がよりはっきりと浮かび上がって見えるように感じます。

ドアや壁に掛けると空間にやさしく彩りを添えてくれそうです。
左側は8年ほど台所で使った八つ目トレイ(正方形)。
油分を含んでいるので経年変化は早く進んでいます。


年を経るごとに艶が増し、飴色になっていくので育てることを楽しめるのも竹の魅力です。

デザインは引き算をして決めていると話されていた芝田さん。装飾をたくさんつけ過ぎないようにバランスと形の美しさを大切にされているそうです。竹本来の良さを最大限に活かせるようにと1つひとつの作業に時間を掛けて、向き合っていらっしゃることを感じました。竹細工の魅力をみなさまにもぜひ感じていただきたいです。会期は28日(月)まで。作品を作る工程を店頭にて写真でご紹介しています。そちらもあわせてお楽しみください。

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3月18日より淀屋橋では芝田麻衣子展を開催します。
コホロでの個展は今回が初めてです。
芝田さんは大分県別府市で竹のものづくり「白白」として活動し、白竹を使ったかごを制作されています。
たくさんの人に竹の良さを知ってほしいという想いからひとつひとつ丁寧に作っていらっしゃいます。
今年で活動10年目、お出かけ用にもお家のなかでも活躍するかごが揃います。

役割りを決めず台所や暮らしの手仕事のために活躍するかごは日本の季節の移り変りを一緒に過ごす存在。
それぞれの日常にあわせた使い方を楽しめることも魅力の1つです。

サイズが大きくなるにつれて厚くなるというヒゴは、全身を使って制作されています。
側面の張りから生まれる艶やかさが美しい亀甲バスケット(特大)は、お出かけ用や買った野菜や果物を入れたり、お弁当やシート、遊び道具を入れてピクニックを楽しむにも。

この他にも今展では、企画展でしか見れない作品などこれまでにないほどたくさんの作品を用意してくださっています。

会期中芝田さんが制作されている様子をご紹介いたします。
さらには19日(土)に芝田さんが在廊・実演をしてくださる予定です。
実際にどのように作っているのか中々見る機会はないと思います。
ぜひこの機会に細やかな手仕事をご覧ください。

芝田麻衣子展
2022.3.18(金)-28(月)
作家在廊19日(土)
22(火)は定休日のためお休みです。
コホロ淀屋橋