淀屋橋にて29日(月)までワダコーヘー展を開催しています。
今回コホロでは初めてとなる個展。
ここまでたくさん作ったのは初めてというワダさんの今回のラインナップは、定番から新作まで「ワダさんの作るもの」を知っていただけるような作品をたくさん届けてくださいました。
作品を前にしたお客さまからの反応を多くいただけて嬉しいです。
初日はワダさんが在廊してくださいました。
普段はあまり人と会わずお一人で制作されているため、少し緊張されているようでしたが、お客様に丁寧に作品の説明をされたり、私たちスタッフにも細やかに作品についてお話ししてくださいました。
ワダさんが独立されたのは昨年のこと。
淀屋橋で以前開催した「おいしい珈琲道具店」の時はレンタル工場で講師をされながら制作をされていました。
独立を経て、わずかな期間にカラーの作品が増えたり新たな挑戦をされてきたことは、ワダさんの並々ならぬ努力の表れだと感じました。
吹きガラスにこだわりを持たないというワダさんは、吹きガラスに限らずガラスでできる手法を取り入れて制作をされています。
喫茶店で使うようなものをとイメージして作られたグラスやプレートたちは、このグラスにはこれという概念をとっぱらうかのように入れるものを選ばず、何でも受け止めてくれて親しみやすく普段使いしたくなる作品ばかりです。
とても薄く作られているので、口当たりもとても滑らか。
ワダさんは脚付きのグラスがお好きで、アンティークの形が永く愛され続けることは作りやすくて使いやすさもあるからだと。
そういうものを土台に自分らしさを表現しながら作っていきたいと話されていました。
形に特徴のあるグラスは、種類の多さにも驚きます。
脚好きだからお皿にも脚をつけてしまったというフォールドベースボウル。
吹き竿についたガラスを先だけ高温にしてその部分を押しつぶすことでこのような形に。
KOHOROでも定番として紹介していきたい作品の一つです。
今回クリアの他に3種類の色が届いています。
左からスモーク、クリア。
スモークはグレーと角度によっては薄ら緑がかって見えます。
マホガニーは、赤茶のようなあたたかで落ち着いた色合い。
ワダさんの作る色は、色が付いたガラスではなくクリアなガラスのついた竿に細かくした色ガラスを付けてその上からクリアのガラスを重ねて作られています。
よく見ると層になっていることがわかります。
ドロップステムグラス(丸)の右側、reduction(リダクション)は新作。
こちらは、また違った手法で色を表現されています。
reductionとは還元という意味。
クリアのガラスをガラスの割合の高いバーナーで炙ると表面の酸素が奪われることで生まれるそうです。
失敗から生まれた色は、バーナーをあてる時間によっても色の濃淡を表現できることも面白く、作品から時の流れを感じるやさしく澄んだ色に惹きこまれました。
ステムのついたグラス以外にコップも届いています。
パックのカフェオレの形と同じということから名付けられた円錐台のコップには、カフェオレを。薄くて軽く、入れるものを選ばないので自然と毎日手に取りたくなります。
店内にずらりと並べて取り付けると、しばらく眺めていたくなる美しさだったランプシェード。
内側は大きな電球のように見えますが、こちらもガラスです。
薄いガラスの重なりがより光を取り込み、輝きを増しているように感じます。
キッチンやリビングにいくつか並べて使いたくなります。
スラリと背の高い脚付きのflower base。
コルクがついているflower baseは、中にドライフラワーを入れて楽しんだり、お花を活けない時はコルクをつけて埃が入らないようにすることもできます。
脚付きのflower baseは、脚好きのワダさんならではの作品だと感じました。
今回の企画展でまた新たな作品との出合いをくださったワダさん。
ほとんど毎日ガラスと向き合い、ガラスに限らず色々な経験を重ねてきたことで生まれる感性や表現方法があります。
この先も目標に向かい、挑戦し続けることでワダさんならではの引き出しを一つひとつ着実に増やしていかれるのだろうと思います。
この先もどんな作品に出合えるのか、ワダさんのこれからの挑戦が楽しみです。
どうぞ実際にお手に取ってご覧ください。会期は29日(月)まで。
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8月20日(か)より淀屋橋にてワダコーヘー展を開催いたします。
神奈川県にて制作されている硝子工芸家、ワダコーヘーさん。
今回がコホロでは初めての作品展ということもあり、ワダさんの定番作品を中心にバリエーション豊かに届けてくださいます。
透明感溢れるガラス、繊細な美しい佇まいの作品をどうぞご覧ください。
展示会に先駆けて作品のご紹介をしています。こちらからご覧ください。≫
ワダコーヘー展
2022. 8.20(土)-29(月)
23(火)は定休日のためお休みです。
作家在廊:20日(土)
コホロ淀屋橋