八木橋昇 展 2017.12.19(金)-12.29(月)

 

淀屋橋では八木橋昇さんの個展が始まりました。

今展のテーマは「湯気」。
寒い冬の朝、台所で調理をしながら立ち上る湯気、
食卓を囲み、お料理からほわほわと立つ湯気。
そういった風景がイメージできる器が並びます。



八木橋さんの器は、陶器でありながら、柔らかさを感じる器。
土っぽさも感じるのですが、見た目よりも軽く日常使いやすいのも特徴です。

器は『場』を作るものと考えられ
作家さんの器を初めてお使いになられる方にも使いやすく工夫がされています。
移り行く生活を幅広く理解し、その流れに逆らわずに誠実に作られた器には、
八木橋さんのお人柄が伝わります。


粉引、黄化粧、黒呉須、黒釉、灰釉…
様々な種類を作られる八木橋さん。
はじまりは、粉引と黒釉の2色だったそうです。

 




粉引は和洋食、どちらにも相性が良いです。
鮭と卵焼きの和食、ハンバーグとサラダの洋食、
パン皿としても。

黒釉には野菜の色やご飯の色が良く映えます。
プレートには炒飯や焼きそばなど。
縁が丸いので、最後の一口まですくい易いです。
持ち手付きのカップにはクリームシチューをよそっても。

 


黄化粧にはきんぴらやひじきの煮物。
黒呉須にはグリーンいっぱいのサラダにトマトが映えます。





こちらはミルクパン。直火、オーブン、電子レンジが使用できます。
火にかけて温めたスープをそのまま食卓に運べ、温かいうちに頂けます。

八木橋さんはミルクパンで、ぜんざいをよく作られるそう。
器作りは土を捏ねたり、蹴りろくろを回したりと力仕事。
合間にいただく甘いものが力になります。

 





大きなものから小ぶりなものまで、
たくさんのお鍋が並びました。こちらもミルクパン同様
直火、オーブン、電子レンジが使用でき、
油を使って炒めることもできるので、すき焼きもおすすめの料理です。

新作のカトラリー立ては、おたまや菜箸を入れても安定の良い形。
使いやすく工夫を施されています。

 




奥様手作りの天然酵母のパンと、八木橋さんが淹れる珈琲で朝ごはん。
パンは平たいプレートや角皿にのせて、いただきます。

器を使ってくださっている方の事を考えると、
握手をしているような気持ちになる。とおっしゃっていました。
使う方の気持ちに寄り添った器がたくさんです。

ぜひ手に取ってご覧になられてみてください。


八木橋 昇 展
2017.12.29(金)まで