「須田 二郎 展」2021.9.15(水)-20(月)

楢枯れで近所の楢は全部うつわに使えなく成ってしまいました。雑木林のメインの木なので雑木林の終演という事です。枯れた木を切ってそこに植林しないといけないのですが、理想の森は何か?という答えが共有されていないのでスタックしています。

という須田さんからのメッセージ。その時々で手に入る木も違えば器の構成も変わる展示です。今展はどんなものが並ぶのか、どうぞお楽しみに。

 混雑緩和のため、初日、2日目の早い時間帯を予約制とさせていただきます。
詳しくはこちらをご覧ください。※ご予約の受付は終了いたしました。

【予約制の時間帯】
9/15(水) 12時半までご予約の方のご案内。12時半以降からはどなたでもご来店いただけます。

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淀屋橋にて9/15(水)から須田二郎展を開催中です。
会期は20日(月)まで。

東京で材集めから須田さんご自身で行い、乾燥させない生木を中心に器やカトラリーを制作されています。
初日、2日目は須田さんが在廊してくださり、お客様やご友人の方と和やかな雰囲気で楽しくお話しをされていました。

店内には生き生きとした個性豊かな作品がずらりと並びました。
1点物の作品ばかりで、同じものは1つもありません。
みなさまじっくりと見比べることを楽しみながら選んでいらっしゃいます。

こちらの写真はお敷き。
須田さんのお知り合いの方からいただいたギターの廃材から作られています。

この薄さで均一な直線。見惚れるほどに美しいです。
丁寧に時間をかけてじっくりと乾燥させなければ、このようにまっすぐにはならないのだそう。
こちらはローズウッドという今ではとても貴重な木を使用されています。


この他にもご友人からもらったという家具の廃材を使用したワイヤーボード、伐採の際にヒビが入ってしまった木を革紐で編み込まれた器などもご覧いただけます。
日本の森や雑木林を守りたい、捨てる木など存在しない、人の命のように木に宿った命を生かすことを作品を通して教えていただいているように感じます。

写真は、うるしのうつわ。
自らうるしを塗って制作されています。
須田さんの直筆メッセージより
「森の古老達から昭和30年代までは、ろくろ師が年に1回出て来て村人がそこいらの木を切ってうつわを挽いてもらい自分でとったうるしを塗って使っていた。40年代に入ったら道路が出来て瀬戸物が買えるようになりキタナイウルシ椀は捨てたと聞かされていました。…」

使わずに捨てられてなくなっていったものを須田さんの手によって再び現代に溶け込む作品へと蘇りました。
たわしでごしごしと洗えるほど丈夫で、気兼ねなく使えるところも嬉しいです。
使用前はマットですが、使っていくうちに表面が削れていき艶が増していくそうです。

これからも作品を作っていくにあたり、新しいものも作っていきたいそうですが伝統をしっかり守っていきたいとも話されていました。
自然のものを生かすことで森が守られ山や村が元気になる。
須田さんの作品から私たちの生活に欠かせない身近にある木についてもっと関心がうまれるように感じます。

完売した作品もございますが、その他にもカトラリー、皿、ボールなどたくさんご覧いただけます。
須田さんが直筆で書かれたメッセージやカトラリーの絵などもご一緒にお楽しみください。

 

須田 二郎 展
2021.9.15(水)-20(月)
コホロ淀屋橋 

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