10月8日(金)より二子玉川では林拓児展を開催します。
岡山県で作陶する林拓児さんのコホロで初めてとなる作品展です。
轆轤と型のどちらも使う林さん、一点ものもありますが特に型物は長く定番のデザインが多くあります。ものづくりの環境でシンプルであることは難しいことにも思えますが、林さんはそれを形にしています。だからこそ、長く愛される作品がたくさんあるのだと思います。
今展は初めてということもあり、林さんらしい作品構成にしてくれるそうです。どんな作品がご紹介できるのか楽しみにしています。
林拓児展
2021.10.8(金)-18(月)
KOHORO二子玉川
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2021.10.10
気持ちの良い秋晴れのなか、8日(金)より林拓児展が始まりました。
今回は初めてのコホロでの作品展ということもあり、林さんの定番作品を中心に作品を届けてくださっています。
瀬戸で生まれ育った林さん、現在は岡山県で作品を作られています。
林さんが影響を受けているという古い陶磁器や骨董。
その中でも林さんの出身でもある瀬戸の古い焼きものから特に影響を受けられているそうです。
骨董のような趣がある林さんの器。
あまり手を加えすぎず、古い器の良さを生かし、現代に落としこまれています。
瀬戸で古くから作られる石皿も、どっしりとした存在感を残しながら食卓で使いやすいような大きさに。
何気ない料理も雰囲気よく盛り付けられます。
貫入石皿
林さんの代表作である貫入の器。
柔らかな白色に美しく貫入の入った作品です。
焼成したあと、器を栃渋と呼ばれるどんぐりの渋につけこみ貫入に色を入れることで、時間を経たかのように仕上げられています。
古いものの良さを取り入れながらも、型のデザインやエッジの取り方などからは、林さんらしい感性を感じることができます。
貫入スープカップ
実際に使ってみると、器の質感や厚み、サイズ感などがちょうどよく、どんな食卓にもしっくりと馴染むことがわかります。
使い込むことで風合いが増していくので、暮らしと共に永く育てていきたい作品ばかりです。
貫入切立マグ細
今回届いたランプシェードも器同様、貫入部分に色が入れられています。
落ち着いた穏やかな灯りは部屋全体の雰囲気をつくってくれそうです。
貫入ランプシェード
金属のような光沢を帯びた色合いと焼成した際に広がる釉薬の表情が印象的な黒釉の作品。
食材の色を引き立てる褐色がかった色合いは、和洋中あらゆる料理を受け止めてくれる頼もしさがあります。
今回届いた楕円皿は、緩やかにつけられたカーブが汁気のあるものなども盛り付けやすく食卓で重宝します。
黒釉楕円皿
近年取り組まれているという絵付や緑釉の作品。
伸びやかに描かれる絵付は、ゆったりとした模様に心がふっと落ち着きます。
この時期は木のものや漆と合わせるとぐっと季節感を楽しめます。
絵付碗
絵付汲出
緑釉は、和食や和菓子などの彩りとして。
ひとつひとつ釉薬の濃淡や艶の質感も異なります。
緑釉五寸皿
貫入から感じられる程よい緊張感や美しさ、日常として使う器としての大らかさ、林さんの作品はそのどちらにも偏らない普遍的な魅力こそが永く愛用できることに繋がっているように感じます。
ご来店のお客様のなかでも林さんの作品を幾つも使っているという方が多くいらっしゃることが印象的で、みなさんの日常に林さんの器があるということを実感しました。
貫入盛器
実り多い秋の食卓。
林さんの器を見ていると、盛り付けたいものが次々と浮かんできます。
これから初めて使うというお客様にもぜひ林さんの器をお手に取っていただき、その使い心地の良さを感じて頂きたいです。
林拓児展
2021.10.8(金)-18(月)
KOHORO二子玉川
会期中無休